台湾は豊かな自然と温暖な気候に恵まれ、バナナ、パイナップルやドラゴンフルーツなど、さまざまな果物が栽培される果物の王国です。
その中でも台湾マンゴーは、甘くてジューシーな味わいが人気で、夏に台湾旅行へ行く日本人の多くが旬のマンゴーやマンゴーかき氷を食べるのを楽しみにしています。
ここでは、台湾マンゴーの種類と旬の時期をご紹介します。
台湾マンゴーの種類
台湾マンゴーには多くの品種があり、色や大きさ、甘さ、香り、食感(繊維の量)が異なります。
愛文芒果(愛文マンゴー)

アップルマンゴーとも呼ばれる愛文芒果(愛文マンゴー)は、台湾で広く栽培されている人気のマンゴー品種です。
もとはアメリカ・フロリダ州生まれの品種で、1954年に台湾へ導入されました。台南・玉井を中心に広まり、今では台湾を代表するマンゴーへと成長しています。
肉厚でなめらか、繊維がほとんどないのが最大の特徴で、甘さと酸味のバランスが絶妙です。糖度が高く、口の中でとろけるような食感を楽しめます。
金煌芒果(金煌マンゴー)

金煌芒果(金煌マンゴー)は、黄色くて大きな果実が特徴のマンゴーの品種です。
その名前は、この品種を育て上げた高雄・六亀の農家、黄金煌氏に由来します。香りの良い「懐特」と、大玉で知られる晩生種「凱特」を掛け合わせて生まれたのが金煌マンゴーで、当時の総統・蔣経国に献上した際、輝く黄金色の果皮を見て名前を褒められたことから「金煌」と名付けられたと伝えられています。
平均で1キロを超える台湾最大級のサイズが特徴で、果肉は非常になめらかで繊維がほとんどなく、糖度は16度前後、酸味がほとんどないのが持ち味です。とろけるような口当たりとジューシーさで、多くの人に愛されています。
玉文芒果(玉文マンゴー)

玉文芒果(玉文マンゴー)は、1995年に台南・玉井の農家、郭文忠氏が愛文マンゴーと金煌マンゴーを掛け合わせて作った品種です。
金煌を母本、愛文を父本として19種の候補を育成した中から特に評価が高かった品種が選ばれ、地名の「玉井」と自身の姓から「玉文」と名付けられました。
甘さが強く、愛文マンゴーの香りにも似た独特の芳香が特徴です。金煌譲りの大きな果実と、愛文譲りの華やかな香りや甘さを兼ね備え、果肉はきめ細かく繊維がほとんどありません。熟すと鮮やかな紅色に色づき、見た目の美しさも人気の理由です。
台湾マンゴーの旬の時期

台湾マンゴーの旬は、主に「5月から10月」です。この期間中に収穫されるマンゴーは、糖度が高く、果汁がたっぷりと詰まった最高の状態で楽しむことができます。
特に「6月から8月」にかけては、愛文から金煌、さらに新顔の夏雪まで、さまざまな品種のマンゴーが一斉に市場に並び、マンゴー好きにとってはまさに天国のような光景が広がります。
台南の玉井地区に位置する玉井青果市場は、旬の時期に訪れると所狭しとカゴ入りのマンゴーが並んでいます。市場には公式のはかりが設置されており、価格は台斤(600g)単位で決まるのが基本で、目安はおよそ20〜80台湾元/台斤。品種や時期によって値段は変わりますが、市街地で買うよりも驚くほど手頃な価格で購入することができます。早朝は仕入れに来る卸業者で賑わい、午前から午後にかけては一般客も購入可能になるので、旅行者はこの時間帯を狙って訪れるのがおすすめです。
(2019年当時の為替レートで、カゴ入りだとマンゴー1個あたり100円弱。バラ売りでもマンゴー1個当たり200円弱でした。驚くべき値段で購入することができました)
玉井芒果批発市場 マンゴー大集結!玉井のマンゴー市場(台南)
日本には持ち込めません
それだけ安い単価で台湾マンゴーを買えるなら、台南のマンゴー市場でたくさん買って日本に持って帰りたい…と思うところですが、そうは問屋が卸しません。
日本への果物の持ち込みは、植物検疫に関する法律により厳しく制限されています。台湾から生のマンゴーを個人が手荷物として持ち帰ることは、原則としてできません。空港の植物検疫所で果物を申告し、検疫が通らない場合は、その場で廃棄処分されることになります。隠して持ち帰ろうとする行為は罰則の対象になるだけでなく、日本にいない害虫を持ち込んでしまうリスクもあるため、絶対にやめましょう。
なぜ持ち込めないかというと、生の果物には日本にいないミバエ類の幼虫などが付着している可能性があるためです。これを死滅させるには「蒸熱処理」という専用施設での厳密な処理が必要ですが、個人が持ち帰る果物にはこの処理を施すことができません。
ちなみに、日本のスーパーなどで時々見かける「台湾産マンゴー」は、この処理をクリアした正規輸出品です。指定された契約農園で栽培され、蒸熱処理や残留農薬検査などの厳しい基準を通過したものだけが、業者を通じて日本へ輸出されています。つまり「絶対に日本で食べられない」わけではなく、「正規ルートを通ったものだけが食べられる」というのが正しい理解です。
台湾のマンゴーを現地の味そのままに楽しみたい場合は、現地のお店で食べるか、仮に市場でたっぷり購入したとしても、ホテルやホステルなどで滞在中に食べきりましょう。
持ち帰るならマンゴーの加工品


生の果実としてのマンゴーは日本へ持ち込むことはできませんが、マンゴー加工品はお土産に買って帰ることができます。
上の写真は、台南で購入した愛文ドライマンゴーです。
台南の玉井の土産物店でももちろん販売していますし、中心部の林百貨店でも購入できます。



